2024.11.14
チアリーディング部門M.O
本年度、東京六大学応援団連盟常任委員、器材車管理責任者を務めさせていただきました、M.Oです。
引退まで残り20日となった今、苦しくてひたすらに楽しかった4年間が終わってしまうと思うと毎晩感傷的な気分になってしまいます。
自分について発信する機会は最初で最後かなと思うので、まとまりの無い文章ですが最後までお読みいただけたら幸いです。
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私は身近な人から「結果が全てだから」と言われることがあります。では、自らが結果を引き起こすことはなく、体育会など他者の結果のために活動する應援指導部に入部した選択は間違いだったのでしょうか。
引退を前にさまざまな活動が最後を迎えていますが、その度に寂しさで涙が出そうになっていることが答えを物語っていると思います。こんなにも毎回の応援が楽しくて、日々の練習が大変でも頑張ろうと思えて、知り合いか否かにかかわらず選手が勝って喜んでいる姿を見ることが心の底から嬉しくて、、
私は本当に應援指導部チアリーディング部員としての活動が大好きでした。今まで習い事も部活動も、そこまで熱中できずに終わった私にとってこんなにも充実した4年間は初めてでした。
入部理由を聞かれた際にいつも答えているのは、「高校一年の秋に東京六大学野球の慶應の応援席で一生懸命応援している應援指導部がかっこよかったから」です。もちろんそれも本心ではありますが、今考えるとおそらく1番の理由は「目標に向かって頑張れる人が羨ましかったから」なのかなと思います。
特段何か挫折を味わったこともなく、大学まで内部進学でいける学校に通っていた私は、全部そこそこ頑張って人並みにできればいいやと思って生きてきました。小学生の時に習っていたフィギュアスケートも、中学のダンス部も、みんなと同じくらいできれば満足でそれほど向上心も持っていませんでした。
一方で、その程度しか頑張れない自分が好きではなく、努力をしてこなかった自分に全く自信を持てないでいました。
そんな中で初めて大学スポーツを観戦し、明確な目標を掲げて努力し続ける体育会の人たちに憧れると同時に、それを後押しするために頑張る應援指導部の存在を知りました。そして烏滸がましいですが、そんな人たちと選手が目標を叶える瞬間を見届けたい、少しでも力になりたいと思うようになりました。
そんな理由で入部した應援指導部は、私にとって大学生活の全てでした。週5日練習、春秋のシーズンには週末にほとんど応援活動がある4年間はどこを切り取っても本当に濃い時間で、長かったとも、短かったとも思います。
一年生の頃、踊りのチェックのためにみんなでたくさんたくさん練習したことも、動画をYouTubeに載せるのが終わらず終電までみんなで集まっていたことも、大雨のなかびしょ濡れで抱えきれないほどの器材を持って帰ったことも、定期演奏会に向けた練習で毎回ボードの向きを間違えていないかヒヤヒヤしながら設置したことも、全部焦りはしながらも楽しんでいました。そして何より憧れの存在の上級生方と一緒に活動できることが心から嬉しかったです。
一方で、私は、学年が上がるほど部活にいるのが苦しくなっていました。今年はチームがなかなか上手くいかずコーチからも多くご指導いただく中で、前に立って話すことや人に指示を出すことが苦手な私は、自分がこの部になんの役に立てているのだろうと思い、こんななら辞めた方がいいと学年ミーティング中に涙が止まらなくなったこともありました。
自分たちが一番大変だと思っていた一年生の頃がいかに楽しかったか、当時の上級生方がいかに大変なのを見せずにいてくださったかを実感することが多かったです。
また、思い返してみると、この1年間は他大学の応援団/応援部、昨年の應援指導部と比較して落ち込んでばかりでした。
役職柄六大学の応援団、応援部と関わることも多く、チアリーディングの技術も高い他大学の同期たちをみて、うまくいってそうでいいな、なんで私たちはこうなんだろうと何度も思ってしまいました。また、応援に行けば勝つ試合が多く、練習ではコーチの方に感動して涙を流してもらえるほどの演技を見せることができた昨年の應援指導部と比べて、あの時に引退したかったなんて各方面の方々に失礼なことを考えてしまうこともありました。
上級生がいかにすごかったのかを実感すればするほど、自分たちに自信がなくなって諦めてしまいそうになることの繰り返しでした。
応援してもなかなか勝ちに繋がらない、練習に行ってもなかなか次に進めない、そんな中、自分達の努力に応じて直接結果が降りかかることのないこの部活で、一体なんのために活動しているんだろうと思ってしまうこともありました。
そんな中でも最後までこうやって過ごすことができたのは、この感情に共感してくれて、こんなに頼りなくても存在を認めてくれる同期、膨大な業務量の中時には意見をくれながらついてきてくれた後輩がいたからだと思います。
ネガティブなことも書いてしまいましたが、この4年間で入部を後悔したことは一切ありません。長く続けることが苦手な私が全く飽きることなく、常に新鮮な気持ちで楽しむことができたのは應援指導部だけだと思います。
また先週末の野球の慶早戦で、勝手ながら自分たちのこれまでの努力も報われたように思えました。あの時の景色、感情は一生忘れられないし忘れたくないです。
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同期へ
4年間本当にありがとう。入部当初、ほとんど内部生でかなりびっくりしていたけどみんなが優しかったから続けられました。引退したいと言ってしまうこともあったけど、いざ毎日みんなと会える日常が終わってしまうと考えると本当に寂しいです。かなりいろんな方向を向いてる人が集まってるけど、最近は写真をみると泣きそうになっちゃうくらいみんなのことが大好きです。この1年間はなかなか上手くいかないことばかりで辛かったことも多かったけど最後は良い形で終えようね。あと少し、みんなで頑張ろうね!!
両親へ
朝はいつもバタバタ準備して、帰ってきたら疲れて機嫌悪かったりしてごめんなさい。私が試合に出ているわけでもないのに、たくさん応援席に来てくれてありがとう。
そしてなにより、大学受験をさせてくれてありがとう。慶應にきて、この部活に入れて本当に良かったと心から思っています。4年間熱中できるものを見つけられて、本当に幸せでした。なにも親孝行できていないので、これからたくさん恩返しします!
お姉ちゃんへ
慶應に入る、應援指導部に入るという選択はお姉ちゃんがいなかったら絶対にしていませんでした。慶應に入ってくれて、應援指導部の存在を教えてくれて本当にありがとう。今は大喧嘩してますが、昔よりは喧嘩もしなくなったから、2人でもっとご飯行ったりしたいです。
最後に、今まで応援させてくれた体育会の方々、忘れられない瞬間をたくさん見せてくれて本当にありがとうございました。勝てた試合はもちろん、どの試合も本当に胸が熱くなったし、たくさん感動させてもらいました。皆が最後まで頑張り続ける姿はとっても格好良くて、本当に尊敬しています。私はそこまで知り合いが多いわけではなかったですが、ゼミの同期や、会社の同期になる人たちを応援することもできて心から嬉しかったです。
応援をすることは正直自己満足と言われても仕方がないし、自分たちの存在意義は何なのだろうと考えてしまう時もあります。そんな時に気持ちを奮い立たせてくれたのは、選手からの応援ありがとうという言葉や、応援席に来てくださるたくさんの方々からの「次も頑張ろうね」「期待してるよ」といった声でした。人の頑張りを心から応援し、その過程や結果に対して自分のことのように一喜一憂することができるのは本当に幸せなことなのだと実感した4年間でした。
慶應で、應援指導部に捧げた4年間に思い残すことはないと心から思えるよう、最後まで頑張ります。